行き着く先は・・

••奥さん


「こんばんは。」
と、いすずが声をかけると

希空は、びっくりした顔をしたが
いすずの隣にいる俺を見て
「こんばんは。」
と、言った。

いすずは、
「彼かな?」
と、お茶らけながら訊ねると
男性は、希空を見て
「知り合い?」
と、訊ねた。
「経理課にいた時の
   上司の方と··奥様····」
と、希空は答えた。

俺は、いすずの事を元嫁だとは
話してない·····と考えている中
男性は
「えっ、経理課外れたのか?」
「あっ···うん、総務に。」
「なんで?経理課に配属されて
あんなに必死に仕事覚えたのに?
ずっと大変な思いしていたのに?
希空、俺何の為に我慢したの?」
「正樹、待って。
説明するから。
では、課長失礼します。」
と、希空は言いながら
いすずに頭を下げて
正樹と言う彼の腕をひいて行ってしまった。

「なんか、私、余計な事したかな?」
と、言ういすずに
俺は、何も答える事が出来なかった。
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