行き着く先は・・
••一緒にランチ
歩を進めて行くと
一軒の花屋に
あの女がいた。
あいつ?いくつ仕事しているのか
と、思いながら店に入ると
俺を見て、びっくりした顔をして
「どっ、どうしたのですか?」
と、言うから
「仕事の帰りだ。たまたまだ。」
と、言うと
「少し待って下さい。」
と、言って女性スタッフに声を
かけてからこっちにやってきて
「一緒にランチしませんか?」
と、言われたから
この後、なにもないし
「ああ。」
と、言って一緒にでる。
すると
「和食?洋食?それとも、中華?」
と、訊ねる女に
「和食。」
と、答えると
うふふっと笑いながら
こじんまりとした店へと連れて来られた。
あまり、煮魚とか上手ではないが
中々、美味しかった。
食べながら
「私、青山 希空と言います。
花の勉強にイタリアへ行き
ペルージャのリタのお店で
勉強させてもらっていたら
修吾さんに声をかけてもらって
日本語についつい、嬉しくなって
そしたら、修吾さん、
毎日話し相手に来てくれたのです。
リタもすごく優しくて。」
と、思い出したのか優しく笑う希空に
「秋山 聡吾だ。
仕事は、モデルをやっている。
希空は、いくつ仕事をしているんだ」
「えっ、モデル?
すみません、疎くて。
あっと、花屋の仕事とたまに
紹介記事を頼まれて。
それと、飛行機の中では、ごめんなさい。
なんだか、怖い印象があって
関わらない方が良いかと。
修吾さんが無理やり頼んだのでは
ないですか?」
「俺は、あんまり、人に興味がなくて。
あの人から頼まれ事を初めてされた。」
と、言う聡吾さんに
「あの人?修吾さん?
ん?秋山?修吾さんと同じ?」
と、考えながら言うと
「父親だ。」
と、聡吾が言うから
「うそっ。尚更、すみません。
失礼な態度で。」
と、謝る私に
「構わない。
俺も関わるつもりなかったから。」
と、言われて
「なんか、余計、すみません。」
と、謝ると
聡吾さんは、苦笑いをしていた。
苦手だと思っていたが
少しだけ緩和した。