行き着く先は・・

••無理強いはしない


茜は、
希空と修吾に送られて
日本へと帰って行った。

車の中で
二人から報告を受けて
すごく嬉しかった。

それに修吾さんの溺愛ぶりが
凄くでびっくりしていた。

日本の家も無くして来いと。
思わず笑ってしまい
修吾さんは、恥ずかしそうにしていた。

母は、準備をしてから
イタリアに入るそうだ。

修吾さんからの依頼は
私の店の花を使用するから
その代金は払うと言う。

親子だから、良いとなると
ビジネスにならないから
契約を交わす事にした。

店は、ぎりぎりまで
広くして欲しいと山寺さんに
連絡をした。
母は、修吾さんと暮らすから
住まいは別々になるが。

修吾さんが本当に嬉しそうで
それが私も嬉しかった。

山寺さんから図案が
送られてきて
母と修吾さんと話す。

山寺さんの案は
完璧で、これにそって進む
模型もあって、良くわかった。

すごく丁寧で
山寺さんにお願いしてよかった。

ひかりに母の事を話すと
「ええっ、日本で一人になるじゃん。」
と、騒いでいた。
いやいや、ひかりは両親いるし
と、思っていたが
知らない顔をしていた。

私は、母と修吾さんに
「二人の事を聡吾さんに
きちんと伝えてください。

人に関心の無い方だから
何も言わないかも知れないけど。」と。

母は、
「そうよね。
その方と身内になるわけだから。
お母様を大切にされている方だから
私に関わらないと思うけど。」
と、言った母だが
きっと聡吾さんの事も
大事にするはずだと
希空は思っていた。

母が日本についたら
修吾さんと私で
聡吾さんに話す
その時にテレビ電話で
母も参加する。

決して無理強はしない。

聡吾さんが認める事がなくても
修吾さんと母は、一緒になる。
私にとって母は、大切で大事な人だ。
幸せになって欲しい
そして、修吾さんへも同じ気持ちだ。

愛情を受けて来なかった聡吾さん。

修吾さんとの確執?
まったく、親子としての関わりがない。

拒絶も考えられる。
母には、傷ついて欲しくない。
私との接触もなくなるかも
知れないと思うと寂しい思いもあった。

希空は、その寂しさが
なんなのかは、考えないようにした。
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