行き着く先は・・

••再びイタリアへ


次の日、朝から聡吾さんは、
私と二人で母のいる実家に向かい
片付けを手伝ってくれた。

夕方には、ひかりにも来る。

聡吾さんは、母に会うとすぐに
謝っていた。
事前に電話でも謝っていたらしいが····

「いらっしゃい、聡吾君
だけど····
全く、修吾にのせられて
仕事放棄してくるなんて·····

びっくりしちゃった。

でも、ありがとう、嬉しかった。

それで、私は秋山になるから
聡吾君が青山になる?」
と、話す母に
「お母さん!!
何言っているの?
そんなとこまで
全然行ってないと言うか
まだ···お試し··みたい···なんだよ。」
と、焦って言う私に聡吾さんは、
「茜さん、ん?母さん、ん?
いや、やはり、茜さんにしよう。
希空と結婚したらお母さんと
呼びます。」
と、言い出して
母も、
「それで良いわ。」
と、あっさりと。

そんな二人を置いて
片付けをしていると·····

次々と

若いときの修吾さんと母や
母と父の写真がでてきて
私のアルバムもでてきて
聡吾さんは、みいってしまい
片付けは、中々進まず
ひかりがやって来る時間となった。

聡吾さんは、最初にあったときの
失礼な態度をひかりに謝っていた。

ひかりは、挨拶もそこそこに
「絶対、ぜーったいに
   希空を泣かせないで。」
と、聡吾さんに約束をさせた。

そんなひかりに嬉しくもあり
この先、どうなるか
わからないが、ゆっくり進めて
行こうと思った。

山寺さんから、時々電話があり
母と話したり、聡吾さんの
意見を聞いたり
修吾パパに連絡したりした。
(お父さんは、日本的?
だから、修吾パパと呼ぶようにした。)

日本の家は、
修吾さんが無くして
ほしいということで
手放す事になった。

母を日本へ帰さない為·····とか。

父のお墓や店のことで日本へ帰る時は、
ホテルに泊まるように·····と。

うふっ、修吾パパの
熱烈さが嬉しくもあり
私は、反対もしなかった。

お店の方は、各店長に任せるらしい。

これから先 
店長が辞める時は、店も閉める。
と、母が決めた。

それだけ、今の店長さん達を
信頼している。
内容もやり方も全て店長に一任。

私達は、明日、イタリアに戻る。

聡吾さんの仕事を修吾さんが
押さえていたが
クライアントの意向もあり
仕事が滞りはじめて。

だが、私と一緒でないと
イタリアに戻らないと言う
聡吾さんに私も一緒に
戻る事に。
もちろん、母も。

ひかりは、
泣いて泣いて大変だったが
東さんがずっと側で慰めてくれていた。
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