行き着く先は・・

••いすず


いすず····

ドアを開けた時に見た
悠人の顔付きが、
変わっていることに気づいた。

決して、悠人が嫌いなわけではない。
今でも愛している

だが、悠人が求めているものを
私は決してあげることは出来ない。

私は、家庭より仕事が好きだから
家庭にはまって
悠人を支えたら
こんな風にはならないのは
わかっていたが
やはり、仕事を諦めたくない。

悠人と離れたら
この先、ずっと一人かもしれないが
それでも良いと思った。

悠人は、温かい家庭を
描いている。

私と会わなければ
あの娘とそんな人生を歩んで
いただろう。

本当に申し訳ない事をした。

悠人を愛しているから
悠人と別れます。

悠人に幸せになって
もらいたいから。

悠人は、私と話した翌日に
会社を辞めて
全てを捨て最小限の
荷物と一緒に出て行った。
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