行き着く先は・・
••土下座
聡吾さんのインタビューは
凄い反響だった。
すると、聡吾さんから
LINEで、
❬ 悪いけど、親父の会社に来て欲しい。 ❭
と、来たので
❬ わかりました。 ❭
と、返すと
時間を知らせてくれた。
胸がドキドキしながら
仕事に戻るが
足が地についてないと
言うか·····
失敗もありケイトに
叱られながら仕事をした。
ケイトは、TVを見てないし
私と聡吾さんの事は
知らないから。
その日 やっと仕事を終えて
修吾パパの会社へと急ぐ
修吾パパの会社にも
パパラッチや記者が沢山いたが
社の人間と思われたのか
スムーズに入れた。
修吾パパの部屋(社長室)へと
エレベーターであがり向かうと
部屋には、聡吾さんがいた。
ドアの前で立ち尽くす私の手を引いて
ソファーに座らせ
私の横に腰かけた聡吾さん
「TV観てくれた?」
と、訊ねるから
うん、うんと頷くと
クスッと笑い声が聞こえたから
顔を上げると聡吾さんと目があって
「希空。
バカな俺は恋人と付き合う
と言う事がわかっていなくて
今までと同じようにやっていた。
それは、違う、間違っていると
初めて知った。
その時には、完全に希空の気持ちは
俺から離れていたとわかる。
だが、もう間違わない。
一からやり直す。
都合の良いことを言っているのも
わかっている
だけど、もう一度だけ
俺を見てくれないか?」
と、真剣な眼差しで伝えてくる
聡吾さん。
「怖いのです。
聡吾さんが真剣に言ってくれてるのは
わかるけど、怖いの。
また、駄目になったら····と。
沢山、恋愛をしてきたわけでは
ありません。
だけど、正樹も悠人さんも
この前の聡吾さんも
私から居なくなりました。
また、いなくなったら·····」
「ない。今度はない。
俺は、希空と一生一緒にいたいと
思っているから。」
と、言う聡吾さんに答えたいけど
答えられずにいると
「希空。
聡吾君ね。
私と修吾に土下座して頼んだの。
このプライドの塊みたいな聡吾君が。
それに、今まで遊びで付き合ってた人?
友人?として付き合いのあった人達にも
謝罪をして、今からは仕事仲間として。
と話しもしたのよ。
それでも、希空に聡吾君への
気持ちがないなら、仕方ないと
思うけど。」
と、母が部屋に入ってきて
教えてくれた。
「茜さんは、綺麗に言ってくれたが
親父から叱られたんだ。
身の回りを綺麗にしてから言え、と。」
と、話す聡吾さん
母は、
「言わなくても良いのに。」
と、言っていたが。
「私、そんなにして貰うほどの
女ではありませんよ。」
と、言うと
聡吾さんは、首を横にふりながら
「いや、俺の全てを変えた凄い女性で
俺が心から愛する女性だ。」
と、言うから
びっくりして、顔を上げると
恥ずかしそうにしている聡吾さんを見て
「クスクスっ、そんな良いものでは
ありませんよ。」
と、伝えて······から·······
一度目を閉じ
自分に問いかけて······
「やはり要りません。
は、聞き入れませんよ。
それに返品されても私は修吾パパの
娘だから、蟠りになりますからね。」
と、言うと
聡吾さんは、私を抱き絞めて
「要らないとか。
返品とかするわけない。
メディアまで使ったんだぞ。」
と、言うから
「ほんとだ。大変。」
と、今さらながら騒ぐ私に
聡吾さんも母も笑っていると
「本当に良いのかい?聡吾で。」
と、修吾パパも部屋に来て訊ねるから
「兄だと、義理の兄なんだと
何度も自分に言い聞かせたのですが。
駄目でした。
私も····聡吾さん···が····好き·····です······」
と、言うと
「兄じゃないし。
親父に言わずに俺に言えよ。」
と、言う聡吾さんに
修吾パパは、呆れ
私と母は、またまた、笑ってしまった。