行き着く先は・・
••プロポーズ
困った事に
パパラッチや記者が
聡吾さんの回りにいるから
私達は、あの日から
会えていない。
毎日、電話やLINE、メールの
やり取りはしているが。
やはり、会いたいのは、
二人とも当たり前だ。
聡吾さんが修吾パパに
なんとかして欲しいと頼んで
修吾パパのマンションに
聡吾さんも引っ越をすることにした。
悠人さんも住んでいる
マンションだ。
悠人さんにも報告をした。
あの日、追うように言ってくれたから
「わかっていたよ。」
と、言われた。
「幸せになれ!」と。
マンションには、沢山の人が
住んでいるから
母と一緒だったり
一人だったりと足を運ぶようになる。
聡吾さんがいないときは
母達と食事をしたりと。
引っ越しも終わり
部屋に入る
モノトーンの綺麗な部屋だ。
初めて入る聡吾さんの世界
キョロキョロしていると
「なにか、面白そうなものが
あったか?」
と、真後ろで言われて
「きゃっ」と、叫んでしまった
「びっくりした。」
と、言う聡吾さんに
「私もびっくりしました。
でも、ごめんなさい。」
と、言うと
「希空。」
と、呼ばれて聡吾さんを見ると
どこからか花束を
ブーゲンビリアの花束
〔あなたしか見えない〕
母だろうと思ったが
こんなに沢山のブーゲンビリア
「嬉しい!!ありがとう。」
と、言うと
そのまま聡吾さんは、片膝をつき
手のひらに四角い箱を持ち
「希空、心から愛している。
もう、離れることは嫌なんだ。
わがままだとわかっている
勝手だともわかっている。
だけど、失いたくない。
ずっと、俺の隣にいて欲しい。」
と、箱を持ち上げる。
まだ、付き合い始めたばかり
それも、会えていなかったのに。
私は、箱を取り
そっと開けると
リボンの形の中に
ピンクのダイヤが綺麗な指輪だ。
その指輪を聡吾さんが取り
私の右手の薬指に嵌めた。
「結婚して欲しい。」と。
私は、ポロポロ涙をこぼしながら
何度も頷くと
聡吾さんが抱き絞めてくれた。
私は、聡吾さんの腕の中で
「好き、大好き」
と、言うと聡吾さんは、
「愛してる。」
と、言いながら
キスをしてくれた。
涙が止まらなくて、仕方なかったが
聡吾さんが何度も拭いてくれて
「瞳も流れるぞ。」
と、言うから
「だってっ·····止まら····ないんっ····だから
仕方·····ない······でしょっ·······」
と泣きながら言うと
聡吾さんは、笑いながら
涙をすってくれた。
私が落ち着いてから
修吾パパと母の部屋へと行き
報告をした。
母は、早い展開と騒いでいたが
パパは、寂しそうだったから
「聡吾さんも私もパパの
子供だよ。ずっと一緒だよ。」
と、言うと
「そうだな。」
と、修吾パパは、泣きながら笑ってくれた。