先輩、後ろの2文字ください。
初めは、その気持ちがわからなかった。
でも……、それから彼女と毎日のように遊ぶようになって。
“かほさん”と呼ぶ機会が増えて。
たくさんの表情を見て、僕は気がついた。
──僕は、彼女に恋をしてるんだって。
そして、あの頃から欲していたものにも気がつく。
──彼女のデレてるところが見たい。
でも、なかなか彼女はデレてくれなくて。それどころか日に日に塩が増していく一方だった。
やっと見れたのは、ふたりの記念日。
それでも、心の底からその日を待ち望んでいた僕にとっては、嬉しい気持ちでしかなかったけれど。
付き合う前にも見たかったなぁ、なんて。
そんなワガママなことも思ってみたり。