IRIS
僕は思わず部屋を飛び出し星が落ちた方へむかう。

「なに地震?ヒロ大丈夫?」
心配する母さんをスルーして僕は家を飛び出した。

「この辺のはず」
星が落ちた付近は大きくくぼみ、砂煙があがっている。
所々が焼け焦げていてまさに隕石という感じだった。

「きっと今を逃したら規制されて隕石に近付けなくなるはずだ。」

なんだろう
なくしたはずの夢。諦めたはずの夢。子供のころに夢見てた。あの頃のキラキラした世界。
僕は夢中で隕石へと走った。

隕石の近くまできた。
隕石だと思ったものは隕石でもはなく、ましてや流れ星でもなく明らかに金属で、見たことのない模様や七色の光をはなっていた。

「宇宙船だ。」
直感がそうつげていた。

ガシュー。
大きな音とともに隕石もとい宇宙船が開く。


(宇宙人がのっている。
宇宙人ってどんなのだろう。殺されるのか。
そもそも対話は一般人に許されていない。今なら逃げられる。どうする。)

恐怖はあったが好奇心には勝てなかった。
恐る恐る中を覗きこむと。

「そんな。ばかな。」

そこには見たこともない服をきた女の子がいた。
なにもかもが初めて見るものなのにその顔には見覚えがあった。

それは紛れもなく僕の妹だった。
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