結婚から始めましょう。
パーティーは私の心配をよそに、滞りなく進んだ。私のお披露目も無事に済んで歓談の時間になった頃、南田と純也が近付いてきた。
「お久しぶりです。純也さん、ご結婚おめでとうございます」
「高橋さ……いや、えっと……桃香さんも、おめでとうございます」
〝桃香さん〟なんて呼ばれてドキリとする。
「私はてっきり……桃香さんは既婚者だと思っていましたよ。あの頃はまだ、ご結婚されてなかったんですね」
純也の言葉に南田も頷いている。
「なんだか騙したようになってしまってすみません」
「ああ、南田さん」
若干狼狽えていると、他の社員と話していた蓮が気が付いてくれた。
「社長、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとう。南田さんも、おめでとうございます」
「いやあ、それにしても、まさか社長か高橋さんを捕まえたなんて。てっきり既婚者だと思っていたのに」
南田も純也も、なんだか恨みがましい視線を蓮に向けている。
「あはは。私もそう思ったんですけど、どうしてもお近付きになりたくて、悪あがきしたんですよ」
「粘り勝ちですな」
そんな言葉を残して、2人は去っていった。
「お久しぶりです。純也さん、ご結婚おめでとうございます」
「高橋さ……いや、えっと……桃香さんも、おめでとうございます」
〝桃香さん〟なんて呼ばれてドキリとする。
「私はてっきり……桃香さんは既婚者だと思っていましたよ。あの頃はまだ、ご結婚されてなかったんですね」
純也の言葉に南田も頷いている。
「なんだか騙したようになってしまってすみません」
「ああ、南田さん」
若干狼狽えていると、他の社員と話していた蓮が気が付いてくれた。
「社長、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとう。南田さんも、おめでとうございます」
「いやあ、それにしても、まさか社長か高橋さんを捕まえたなんて。てっきり既婚者だと思っていたのに」
南田も純也も、なんだか恨みがましい視線を蓮に向けている。
「あはは。私もそう思ったんですけど、どうしてもお近付きになりたくて、悪あがきしたんですよ」
「粘り勝ちですな」
そんな言葉を残して、2人は去っていった。