結婚から始めましょう。
ただ、それにかかる費用は一切受け取ってくれない。
「男として、譲れませんからね。それに、結婚したら家計は一緒になるので」
物腰は柔らかいのに有無を言わさない様子は、彼の社長としての一面を垣間見ている気がする。
かといって、決して強引ではなくて、蓮の隣にいることはすごく心地がいい。
最初の頃のぎこちなさは、蓮の気遣いもあって徐々になくなっていき、知らず知らずのうちに自然体でいられるようになってきた。
「結婚したら、手料理を食べさせてもらうことを楽しみにしています」
加えて、さらっとプレッシャーをかけられてしまったけど。
母子家庭だったこともあって、一通りの家事はできるけれど、果たして蓮のようなセレブなお口に合うものを作れるかと聞かれたら自信はない。
お付き合いを始めて一月ほどした週末。善は急げとばかりに、蓮のご両親との顔合わせがセッティングされた。私側は華子が母親代わりとして同席してくれる。
ふと、親のいないことをどう思われるかと不安になったけれど、華子の豪快な笑いで一瞬にして吹き飛んでしまった。
「大丈夫よ。陽子さん達はそんなことで何かを判断する人じゃないわ。それに、桃ちゃん。私はあなたの母親のつもりなんだけど」
やっぱり華子には敵わない。ますます、華子を安心させたいと思った。
「男として、譲れませんからね。それに、結婚したら家計は一緒になるので」
物腰は柔らかいのに有無を言わさない様子は、彼の社長としての一面を垣間見ている気がする。
かといって、決して強引ではなくて、蓮の隣にいることはすごく心地がいい。
最初の頃のぎこちなさは、蓮の気遣いもあって徐々になくなっていき、知らず知らずのうちに自然体でいられるようになってきた。
「結婚したら、手料理を食べさせてもらうことを楽しみにしています」
加えて、さらっとプレッシャーをかけられてしまったけど。
母子家庭だったこともあって、一通りの家事はできるけれど、果たして蓮のようなセレブなお口に合うものを作れるかと聞かれたら自信はない。
お付き合いを始めて一月ほどした週末。善は急げとばかりに、蓮のご両親との顔合わせがセッティングされた。私側は華子が母親代わりとして同席してくれる。
ふと、親のいないことをどう思われるかと不安になったけれど、華子の豪快な笑いで一瞬にして吹き飛んでしまった。
「大丈夫よ。陽子さん達はそんなことで何かを判断する人じゃないわ。それに、桃ちゃん。私はあなたの母親のつもりなんだけど」
やっぱり華子には敵わない。ますます、華子を安心させたいと思った。