結婚から始めましょう。
顔合わせとは名ばかりで、終始、華子と陽子の楽しげな会話で時間が過ぎていく。もちろん、内容は結婚に関すること。まあ、それは3割程度で、大半は脱線して何やら昔話に話を咲かせているようだけど。
家族が増えていくってこういうことかと、その様子を嬉しく思った。
時折振られる質問に、たじたじになりながら答えていくと、話題は結婚式の衣装の話になっていた。
女性2人が「ドレスは……」なんて話していた頃、拓馬が声を発した。
「桃香さん。あなたの意見があれば遠慮なく言っていいんですよ。陽子さん達に全て決められてしまいそうだ」
苦笑しながら話す様子は、私の緊張を解してくれる。
「なんだか、実感がわかなくて。経験された人が先導してくれるなら、ありがたいです」
「それならいいけれど……蓮、陽子さんと桃香さんの間に入って、ちゃんと思いを汲み取ってあげるんだぞ」
「もちろん。まあ、あの勢いを止められるかは……」
「ははは。そうだな。久しぶりにあんなに舞い上がった陽子さんを見たよ」
どういうことだろうと首を傾げると、拓馬が説明をしてくれた。
「陽子さんは娘ができることをすごく喜んでるんです。未だに〝女の子も産んでおけばよかった〟なんて言ってるんですよ」
「そうそう。小さい頃は、女の子の服を着せたがったぐらいで」
蓮も苦笑しながら言う。
子どもの頃の蓮が、女の子の服を……絶対に可愛いと思う。
家族が増えていくってこういうことかと、その様子を嬉しく思った。
時折振られる質問に、たじたじになりながら答えていくと、話題は結婚式の衣装の話になっていた。
女性2人が「ドレスは……」なんて話していた頃、拓馬が声を発した。
「桃香さん。あなたの意見があれば遠慮なく言っていいんですよ。陽子さん達に全て決められてしまいそうだ」
苦笑しながら話す様子は、私の緊張を解してくれる。
「なんだか、実感がわかなくて。経験された人が先導してくれるなら、ありがたいです」
「それならいいけれど……蓮、陽子さんと桃香さんの間に入って、ちゃんと思いを汲み取ってあげるんだぞ」
「もちろん。まあ、あの勢いを止められるかは……」
「ははは。そうだな。久しぶりにあんなに舞い上がった陽子さんを見たよ」
どういうことだろうと首を傾げると、拓馬が説明をしてくれた。
「陽子さんは娘ができることをすごく喜んでるんです。未だに〝女の子も産んでおけばよかった〟なんて言ってるんですよ」
「そうそう。小さい頃は、女の子の服を着せたがったぐらいで」
蓮も苦笑しながら言う。
子どもの頃の蓮が、女の子の服を……絶対に可愛いと思う。