触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
「あ、ごめん、大丈夫、」

「じゃあ、今日はここまでね」



慌てて弁解する私を慈しむような目で笑って、おでこにキスをした。



「……澪ちゃんは、しなくて平気?」

「したいよ」



私の服を整えて、また甘えるように胸の位置に頭を寄せてつぶやく。



「でも、痛いって言われたら怖くてできない……」



「嫌われたくないから」。
そう言って深く息を吸う澪ちゃんの腕に力がこもる。



「次は、頑張るね」



ここまで私のことを考えてくれる人に、なにかしてあげたくなって、でも気休めを言うことしかできないのがもどかしい。



「無理しないで」



上目遣いで微笑まれて、ポンポンとあやすように背中を軽く叩かれる。



「でもありがとう。ーーミカさん、大好き」



何度か言われたことのある台詞だったけど、こんなに嬉しいと思ったことはない。
澪ちゃんの柔らかい髪に顔をうずめて、ほんの少しだけ流れる涙を隠した。
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