触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
「なんで早坂さんと別れて、あの人と付き合うことになったんですか?」
新しく頼んだレモンサワーのレモンをマドラーでつついて、茜ちゃんが頬杖をつきながら言った。
くし切りのレモンからボロボロと果肉が剥がれていくのを見ながら返事に詰まる。
「あの人」とは澪ちゃんのことか、と当たり前のことを考える。
「え……なんでだろう、告白されたから?」
「それで付き合おうと思うのがすごいですね」
レモンを見ていた茜ちゃんの視線が私のとぶつかる。
軽蔑されているわけではないのは雰囲気でわかるけど、少しドキッとした。
「何回か男の人とは付き合ったことあるんだけどね、なんか、ダメみたい。
キスとかそういうの、されそうになると鳥肌すごくて泣きそうになる」
「あの人は大丈夫だったんですか?」
「うん」
ーーだって、女の子だし。
そう言いかけてやめた。なんだかすごく軽薄に聞こえる気がした。
でも女の子だから無理強いはしないだろうという変な期待はあった。
そして実際、そうだった。
ただ、澪ちゃん以外の女の人と、そういうことができるかと言ったらそれはまた別の問題で。
今のところ私は澪ちゃんにしか対応していない。
新しく頼んだレモンサワーのレモンをマドラーでつついて、茜ちゃんが頬杖をつきながら言った。
くし切りのレモンからボロボロと果肉が剥がれていくのを見ながら返事に詰まる。
「あの人」とは澪ちゃんのことか、と当たり前のことを考える。
「え……なんでだろう、告白されたから?」
「それで付き合おうと思うのがすごいですね」
レモンを見ていた茜ちゃんの視線が私のとぶつかる。
軽蔑されているわけではないのは雰囲気でわかるけど、少しドキッとした。
「何回か男の人とは付き合ったことあるんだけどね、なんか、ダメみたい。
キスとかそういうの、されそうになると鳥肌すごくて泣きそうになる」
「あの人は大丈夫だったんですか?」
「うん」
ーーだって、女の子だし。
そう言いかけてやめた。なんだかすごく軽薄に聞こえる気がした。
でも女の子だから無理強いはしないだろうという変な期待はあった。
そして実際、そうだった。
ただ、澪ちゃん以外の女の人と、そういうことができるかと言ったらそれはまた別の問題で。
今のところ私は澪ちゃんにしか対応していない。