触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
2人で澪ちゃんのことで笑い合って休憩室を出た。
いつの間に出社していた茜ちゃんが妙な組み合わせに驚いている。



「おはよう、茜ちゃん」

「珍しいですね、須賀さんと一緒にいるの。絶対ミカさん、苦手だと思ってたのに」



少し前までは確かに、どちらかといえば苦手なタイプだった。
縁遠くて、何を考えているのかよくわからない。


自席に座って、飲みかけのコーヒーを机に置く。



「話してみたらいい人だったよ」

「そうやってまた……営業部の女子に目ぇつけられますよ」



茜ちゃんがぷいっとパソコンの方を向き直した。



「茜ちゃんがいるから大丈夫だよ」

「本当にやることなすこと似すぎて困る……」

「舞さんに?」

「うん。これは澪ちゃんに同情しますね」

「なにそれ、ひどいな」



始業開始の時間になった。
部長の挨拶が始まる前に席を立つ。

別に行っている営業部の朝礼では、早坂が眠そうに口に手を当ててあくびを隠していた。

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