触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
終業後、会社に既に着いているという澪ちゃんを探す。
スーツの群れの中に私服だったらすぐにわかりそうなものなのに、見つからない。
エントランスできょろきょろしていたら後ろから誰かに抱きつかれた。
澪ちゃんかと一瞬思ったけど、全然身長が足りない。
「ミカ!」
聞き覚えのある声に振り向くと、舞さんが立っていた。
今日は白いフリフリじゃなくて黒い。
そして、いつの間にか下の名前を呼び捨てにされている。
「舞さん、」
「茜は? まだ仕事か?」
サバサバした口調でかぶせるように言いながら、エレベーターの方へ視線を向ける。
茜ちゃんはキリのいいところまで書類を片付けたいと自主的に残業していた。
澪ちゃんが迎えに来てくれることを教えたせいで帰るときに恨み言を言われてしまった。
「今少し残ってて。待ってくださいね、電話してみます」
「おぉ、悪いな! ケータイ家に置いてきててな!」
バッグからスマホを取り出して茜ちゃんに発信する。
黒いせいか前より派手さはないものの、あまりに場違いな格好にすれ違う人の視線が痛い。
迷子か、年の離れた誰かの妹くらいに見える。
スーツの群れの中に私服だったらすぐにわかりそうなものなのに、見つからない。
エントランスできょろきょろしていたら後ろから誰かに抱きつかれた。
澪ちゃんかと一瞬思ったけど、全然身長が足りない。
「ミカ!」
聞き覚えのある声に振り向くと、舞さんが立っていた。
今日は白いフリフリじゃなくて黒い。
そして、いつの間にか下の名前を呼び捨てにされている。
「舞さん、」
「茜は? まだ仕事か?」
サバサバした口調でかぶせるように言いながら、エレベーターの方へ視線を向ける。
茜ちゃんはキリのいいところまで書類を片付けたいと自主的に残業していた。
澪ちゃんが迎えに来てくれることを教えたせいで帰るときに恨み言を言われてしまった。
「今少し残ってて。待ってくださいね、電話してみます」
「おぉ、悪いな! ケータイ家に置いてきててな!」
バッグからスマホを取り出して茜ちゃんに発信する。
黒いせいか前より派手さはないものの、あまりに場違いな格好にすれ違う人の視線が痛い。
迷子か、年の離れた誰かの妹くらいに見える。