触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
1LDKのこの部屋は、社会人になったのを機に契約したものだ。
茜ちゃんのように交通の利便性で選んだものではなく、家の広さで選んだ。


入社したての頃はソファもなくて殺風景だったけど、給料やボーナスでだんだんと好きな家具を揃えていくことが出来た。


この白い合皮のソファも、ご飯を食べるのにちょうどいい高さのガラステーブルも、両脇を本棚でかためたテレビボードも全てお気に入りだ。

だから元々、家にいるほうが好きだったのに、最近はその時間が少なくなっていることに驚く。

ましてや昨日みたいに、遅い時間にSARASAに行くなんて今までの私ではありえなかった。




リビングと寝室の掃除を掃除を終えたタイミングで洗濯機が鳴る。
外に干すことを諦めたので、そのまま乾燥機にかけた。


換気のために開けた窓を閉める。
目に入った時計を見ると14時になる前だった。


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