触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
「……そろそろ、お店に戻らなきゃ行けないので、返事はまたここに来たときに聞かせてください」
澪ちゃんはそう言うと、私と目を合わせないまま店に戻ろうとした。
その姿が昼に見た元彼と重なる。
あのときは引きとめなかった。
なのに今は、とっさに手をつかんで呼び止める。
「あの、付き合う! 付き合うよ!」
自分でもなんでこんな答えを出したのかよくわからない。
澪ちゃんの手が暖かかったから?
男にふられた後で寂しかったから?
こんな潔癖症な自分を治してほしかったから?
ーーよくわからない。
でも、もう女の子でいいかなんて酒の勢いで思ってしまったような気がする。
女の子であっても、こんな私に優しくしてくれる人を離したら、それこそ一生、恋愛なんてできない気がした。
澪ちゃんはそう言うと、私と目を合わせないまま店に戻ろうとした。
その姿が昼に見た元彼と重なる。
あのときは引きとめなかった。
なのに今は、とっさに手をつかんで呼び止める。
「あの、付き合う! 付き合うよ!」
自分でもなんでこんな答えを出したのかよくわからない。
澪ちゃんの手が暖かかったから?
男にふられた後で寂しかったから?
こんな潔癖症な自分を治してほしかったから?
ーーよくわからない。
でも、もう女の子でいいかなんて酒の勢いで思ってしまったような気がする。
女の子であっても、こんな私に優しくしてくれる人を離したら、それこそ一生、恋愛なんてできない気がした。