瞳には雫を,唇には歌を,この世界に祝福を。
私は心の中で,大きく万歳をする。
「アイリスさんは知らないの?」
「私はね,実は今日この国に来たばっかりなの!
だから全然知らないんだ!
……この国について,教えてもらえる?」
そう聞くと,元気にうなずいてくれた。
「それじゃぁ,こっそり中に入ろうか。」
私は,国の裏側に回る。
2人で息を殺して,裏口から入る。
私の部屋はこの裏口からすぐのところにあるのだ。
しかも,裏口から入れば,周りにバレる心配も無いしね!
……この裏口は,お母様に教えてもらったのだけどね。
何も起こらずに自分の部屋にたどり着いた。
部屋に入ると,2人で息を吐き出す。
「あー,よかった。
全然バレなかったね!」
「まだドキドキしてるよー!」