瞳には雫を,唇には歌を,この世界に祝福を。
そんな雑談をいくつかした後,
「この国はね,」
と,エラが話し始めた。
「自然豊かな国で,平和主義だったの。
孤児院の先生に聞いたんだけど,私が生まれた頃は,この国,すごく良いところだったんだって。
まぁこの頃から経済格差?はあったみたい。
私の本当の両親も,お金が無くて,私を捨てたんだって。
まぁ,それは良いとして…その後,先王が戦争を繰り返した。
色んな小さな国を,たくさん潰していった。
この国を,どんどん大きくしていき,挙句の果てに,誰も逆らえなくなった。