4年付き合った彼女に振られてしまった。とても愛くるしくて、明るい子だった。
春から夏へ、季節は巡り、久しく会っていなかった友人に飲みに誘われた。そこで偶然出会ったのは、スリットの入ったタイトスカートを着て、前髪をかきあげている髪の長い女性。
公園で、なぜか分からないが購入してしまった花火に火をつけた。線香花火を最後に残して。
『ねえ、なにしてるの?』
声をかけてきたのは、居酒屋で出会ったあの女性だった。彼女の特徴的な引き笑いは、学生の頃からずっと変わっていない。
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どんなキミでも僕は好きだよ。
おとなしいキミも
負けず嫌いなキミも
あざとくてヒステリックなキミも
愛くるしくて、明るいキミも
今、僕の前にいるキミも
全部愛しているよ。
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線香花火のように儚くて、だけど精一杯光を灯す一つの恋。輝き方はそれぞれ違っていても、どんな君も変わらず好きだ。