【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー

「乗りなよ。」

そう言われて助手席にに乗り込もうとしたら、そこにはチビひなた。生意気そうな顔をして、私の顔を見た瞬間ベッと舌を出した。

まぁ~なんて可愛らしい私服なんでしょう。ってその服のブランドデパートで見たことがある!かなりお高めの…。もしかして私の着ているワンピースよりも高いのでは?!

「ちょっと、私が助手席よッ?!あんたは子供なんだから後部座席に移動しなさい」

「うるさい。何で僕が後ろに行かなきゃいけないんだよ」

「あんた小さいでしょう?!助手席は大人が座るものなの!」

「ふん。脳みその年齢は僕よりちっちゃいくせによく言う」

ギャーギャーと助手席を巡ってチビひなたを喧嘩をしていると、運転席に座っていた樹くんは頭を抱えて深いため息を落とした。

そしてチビひなたを抱っこして後部座席へ下ろした。
やりっ!と思い助手席へ乗り込もうとすると、ばたりと冷たく扉は閉められてしまった。

「喧嘩をするなら二人で後部座席に乗ればいい」

どーしてそうなってしまうのー?!
渋々後部座席でチビひなたと二人座る事になってしまった。

はぁーと互いの顔を見ては同時にため息が漏れた。 その様子を見て、運転席に座る樹くんはくすくすと小さく笑う。

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