【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー
ぺしんとかおるちゃんに頭を叩かれる。
本当に気が強いんだからぁ~…。でもいい子なのは知ってるけれどね。
私の事心配してくれるのも。 でもイケメン若手社長よりも…樹くんがいいんだもん。子供が居たって樹くんがいいんだもん。
その後続々とキャストが出勤してきて、店内は賑わいを見せる。
さすがは金曜日。人も沢山出ているようで、あっという間に卓は埋まる。
ウェイターは中々大変だ。何卓に誰の指名のお客さんが居るか把握しておかなくてはいけないし、指名が被っているキャストには時間をきちんと計ってタイミングを見ては付け回し。
ドリンクを作っては運び、お客さんが帰ったら後片付け。
女性のウェイターはとても珍しいから、酔っぱらったお客さんに声を掛けられるのはザラだ。
大きな胸のせいでセクハラまがいの事も受ける。タダだ!幾らでも触ってくれたまえ!って感じだけれども結構しつこいお客さんも居て参る。
今日も余り交流のないキャストのお客さんに絡まれて困っていた所だった。 指名の女の子は助けてくれない。こんな時は笑顔も思わず引きつってしまう。
「本当にひなたちゃんはスタイルがいいねぇー、キャストとして働けばいいのにー
俺指名しちゃうよ~?」
「あはは、ジュリさんがいるじゃないですかぁ~」
「だってひなたちゃん本当に可愛いんだもん。おっぱい大きいし」