【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー

「だって~~~うえぇええん、まさか好きになってもらえるなんて思ってなかったからぁ~~~
嬉しすぎて~~~
それって私と結婚してくれるって事でいいですかぁ~?」

「けッ。結婚?!話が飛躍しすぎだ!」

「私の夢は大好きな人と温かい家庭を作る事なんですぅ~…
うわぁぁぁあん、嬉しいよぉ。夢みたいだよぉ。信じられない~…」

ぼろぼろと涙が零れ落ちていく。
笑顔を絶やさずに、それが私のモットーだけど、こんな日位許してよね。

だってこれは嬉し涙で、こんなにも温かい。頬を零れ落ちる涙を樹くんは優しく指で拭い、優しいキスをしてくれた。

「そんな泣くな……。
俺と付き合って欲しいなんて…とてもじゃないが言えないような男だ。
シングルファザーだし小学生の子供も居る。
それに仕事も忙しくて、君に寂しい想いをさせる事になるかもしれない。
陽向が居るから…君の事を100パーセントに考える事も出来ない。
それに君はまだ若い、子持ちの俺なんかじゃなくてもこの世にはもっといい男も居る。
だから自分の気持ちを伝えるべきか迷った…」

「この世に樹くんよりいい男はいません~…」

「それに俺は……陽向の母親…向日葵を忘れることは生涯ない。
もう誰とも本気の恋はしないと思っていた。 けれど俺は、君と出会ってしまった…」

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