【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー
隣り合って歩く幸せな土曜日。 この人私の恋人なんですよぉー!世界で1番かっこよくないですかー?世界中に叫びたい気持ちでいっぱいだった。
思わず顔もニヤケ、だらけてしまう。 そんな私の様子を見て、横に居た樹くんはドン引きだった。
「なんつー顔してんだよ」
「本当に信じられませんッ。今の想いを世界中に大声で叫びたいですッ!」
「君の事だ本気でやりそうだから勘弁してくれ」
「もぉ~、照れちゃって~、もう一度言って下さいよ!
ひなたが好きだ、君を俺だけの物にしたい」
「だー、止めろ!!」
「録音しておけば良かったなぁ~。そうすればいつだってあの言葉が聞けたのにぃ」
「マジで止めろ。 それより何だ?デカひなたはマーメイドはどうするんだ」
「マーメイド?」
「八代台のビルの清掃の仕事は構わんが…あのマーメイドで働くのは危険だ。止めた方がいい」
少しだけ唇を尖らせて、そう言った。
そんな樹くんの肩をバシッと叩く。
「危険って大袈裟だなぁ~ッ。
あ、もしかしてやきもちを妬いています?」
「ああ、妬いてるね。昨日のように他の男に触られるのは許せない…」
あの樹くんがやきもちなんて…!
もぉ顔のニヤニヤが止まりませんです事よー!