【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー

隣り合って歩く幸せな土曜日。 この人私の恋人なんですよぉー!世界で1番かっこよくないですかー?世界中に叫びたい気持ちでいっぱいだった。

思わず顔もニヤケ、だらけてしまう。 そんな私の様子を見て、横に居た樹くんはドン引きだった。

「なんつー顔してんだよ」

「本当に信じられませんッ。今の想いを世界中に大声で叫びたいですッ!」

「君の事だ本気でやりそうだから勘弁してくれ」

「もぉ~、照れちゃって~、もう一度言って下さいよ!
ひなたが好きだ、君を俺だけの物にしたい」

「だー、止めろ!!」

「録音しておけば良かったなぁ~。そうすればいつだってあの言葉が聞けたのにぃ」

「マジで止めろ。 それより何だ?デカひなたはマーメイドはどうするんだ」

「マーメイド?」

「八代台のビルの清掃の仕事は構わんが…あのマーメイドで働くのは危険だ。止めた方がいい」

少しだけ唇を尖らせて、そう言った。
そんな樹くんの肩をバシッと叩く。

「危険って大袈裟だなぁ~ッ。
あ、もしかしてやきもちを妬いています?」

「ああ、妬いてるね。昨日のように他の男に触られるのは許せない…」

あの樹くんがやきもちなんて…!
もぉ顔のニヤニヤが止まりませんです事よー!

< 175 / 251 >

この作品をシェア

pagetop