【完】＃ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望！ー

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駅までチビひなたと樹くんのお父様を迎えに行ったら
思わず叫びすぎて顎が外れるかと思った。

「じょ、じょ、ジョージさん？！」

隣に居た樹くんが苦い顔をして思わず耳を塞ぐ。
新幹線から降りて来たのは、チビひなたと手を繋ぐジョージさんだった。

「やあ、ひなたちゃん」

ジョージさんはさらりと私の名を呼んだ。　手を繋いでいたチビひなたはグッとその腕を強く引いた。

「おじいちゃん、ひなたちゃんじゃないよぉ、デカひなただってばぁー」

「ああそうだったな。同じ名前だと紛らわしいな、チビひなた」

「おい、僕をチビひなたって呼ぶなよぉ。僕が陽向であいつがデカひなただってばぁー…」

口をパクパクして、樹くんの顔とジョージさんの顔を交互に見やる。
ジョージさんはにこにこといつも通り笑っていて、樹くんは大きなため息を吐いて頭を抱えた。

「君が八代台のビル清掃のアルバイトをしていると聞いて直ぐにピンときた。
あのビルは親父が所有している物だし、八代台の清掃管理をしているたかなしクリーニングは親父の会社の一つだ。
この人は趣味の一環で自社の会社のアルバイトに潜り込むような人だ」