【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー
「やり捨てなんて…。あー…まあ一般的に見れば、あれはやり捨てか。
まさか君がここまで面倒な人間だとは知らずに、前坂社長の飲みの場に行ってしまいその大きな胸に誘惑をされて断れなかったのは…確かにこの俺だ…」
「この胸がお気に入りですか?!
樹くんにならば幾らでも触らせてあげますッ」
胸元のがっつりと開いたカットソーから見える胸の谷間を強調したら、彼は僅かながらにそれに視線を落とした後更に深いため息を落とした。
「こんなに酷い事を言っているんだ。少しは傷ついてくれ…。
君と居るとどうも調子が狂う…」
「酷い事?!私の体の一部があなたのお気に入りになれるのならば私は私に生まれた事を誇りに思います!」
彼の真っ黒の大きな瞳が、呆れたような視線を私へ送る。
「君は…ポジティブな性格だと言われるだろう?」
「はい!元気と明るさだけが取り柄です!」
「自分で言うな。自分で。暑苦しいったらありゃしない。
俺は君のような真っ直ぐでキラキラとしている女は…余りタイプではない。」
「そんな~…真っ直ぐでキラキラしているなんて~樹くんにそんな事を言われたら照れちゃう」
「褒めていない!」