【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー
さっきまでのプレイも焦らすように私の様子を伺いながら、意地悪な笑みを浮かべていた。
そんな所にもキュンキュンしていた所ですので、いいんだけど…いいんだけどさ!
ジャンプして彼の座るベッドでダイブする。高級ホテルのスイートルームはベッドまで格別だ。
ふっわふわで体が吸い込まれるように沈められていく。 私がベッドへダイブするのと同時に、彼はサッと身をかわした。
そんな事さえも気にせずに彼の肩と自分の肩をぴったりとくっつけて、携帯を内カメラにしてシャッターを切る。
「おい…!いきなり何をするんだ!」
「あぁー…全然笑ってないですよ。折角の二人の初ツーショットなんですから。もう1回撮り直しね。
はい、ちーず」
パシャっと携帯カメラの音が鳴り響く。
けれども画面の中の私の満面の笑みに対し、彼は口をへの字にしたまま無表情。…寧ろ機嫌が悪そう…。
「馬鹿馬鹿しい。その画像は消しておくように。
それよりも俺は帰る。まさか眠ってしまうとは、馬鹿な事をしたもんだ。」
そう言えばおもむろにベッドから立ち上がり、ベッドサイドのチェストに置かれていた衣類に手を伸ばす。
私はと言えば裸のまんまその場でぽかんと口を開けて、着替える彼の背中ばかり見つめていた。
真っ白のシャツに袖を通した時、だった…。
「そ、そんな急いで帰らなくっても。折角のスイートですしッ!」