【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー
本日も青系のスーツを着こなしていらっしゃり、かっこいい…。
エンジのネクタイもとてもお似合いですよ。仕事モードだったのか、全く顔は笑っておらず仏頂面のままコツコツと足音を立ててこちらへやって来た。
やって来たかと思えば、無理やり私の腕を鷲掴みにした。
「きゃんッ!」
「きゃんッではない!
全く何て格好でオフィスに入り込んでやがる!」
「だってー、仕方がなくないですかぁー?お仕事終わって、そのまんまの恰好で急いで来たんですもん!」
「君、すっごい目立ってるぞ?」
「ほんと…?!私目立つのだ~い好き!」
「喜ぶな!褒めている訳ではない!
とにかくここに居ては目立つ。俺の部屋へ来い。」
「俺の部屋なんてーッ。そんな所に私を連れ込んでどうするつもりぃ~?エッチ~!」
「阿保か。俺の部屋は社長室だ。全く君と来たら」
半ば無理やり、首根っこを掴まれ引きずられるがの如く連れていかれる。強引なの嫌いじゃないけど。
パッと目が合った夏村さんにニコッと笑みを送ると、それはふいっと逸らされた。 そして樹くんに駆け寄った。
「樹!今日は夜からSOKKの社員さんと打ち合わせが入っているけれど」
「ああ、それは夏村と一色に任せておいたはずだが?
夏村まで連絡は言っていなかったか…?」