夏と君は絶対に大嫌い





「いやだって、フられんの分かってるし。だからあんたのこと嫌いになろうって、私なりに頑張ったけど無理だっ…」



「ふざけんな」





奴の鋭い声に遮られた。




え、なに、怒ってる?



なんだか周りがやけに静か。



さっきまで蝉がうるさく鳴いていたはずなのに。おいどうした蝉、ちょ、鳴いて?





「我慢ってなんだよ。嫌いになろうとしたって…意味わかんねーし…

俺の努力返せ」



「…は?」



「俺の、お前に好かれようとして死ぬほどした努力、返せ」








…………はい?






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