青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~
今宵、彼の彼女に
「絶対寝ませんからね!もう!笑わないでください!」
「みやびは寝顔も可愛んだろうなー」
そんな甘いセリフに、惑わされませんからね!顔は紅くなるけど!
からかいだと分かってはいても、可愛いなんて言われるとつい頬が緩む。
地下は薄暗く、夕暮れ時の外とは全く別世界に感じられる。
今日は、楽しかった。美味しいお料理は頂けたし、偽りでもなんでも、テンちゃんの恋人になれて嬉しかった。
今日が終わらなければいいのに。
頭に浮かんだ言葉に苦笑する。
私ったら、さっきから願望ばかりだ。
ダメよね。彼の本当の恋人になりたいなら、自分の力で―――
「みやび、このまま俺のものになるか?せっかくだから――〝結婚を前提に〟」
な、なんですって…!
俺のものって、結婚を前提にって、それ、本物の恋人に…ってこと……!?
あぇ、でもせっかくだから、ってことは、冗談…?
「あ、せっかくだから…とか言ったけど、俺本気だからな。嘘でも冗談でもない。俺は、みやびが好きだから。お前となら、何回でも結婚できる」
ストレートに好き…頂きました……。
これは、告白のチャンスなのでは…!?
何回でも結婚できるって、それは少し引っかかるけど…。
「…………私を…本物の彼女にしてください」