青いスクラブの王子様。~私が惚れたのは、一等級の外科医だった件~
……違う、違うって、言葉選び間違えてるよ、私!
好きって言わなきゃ、私も好きですって…!
「……よし。今日からみやびは、俺の女な」
おぉ…今日から私は…テンちゃんの女………いい響き……
私の発言に一瞬驚いたテンちゃんだけど、すぐに顔を綻ばせ、彼は確証を得るように言ったあと、私の唇にそっとキスをおとした。
私たち二人しかいない地下駐車場に、優しいリップ音が響く。
こんな公衆の面前で、と恥ずかしくなる一方、誰もいないからいいじゃないと、喜びの色を見せる私の心。
二度目の彼のキスは、甘さと困惑を乗せた、不思議な味がした。