今日から不良王子と同居します。
父親が政治家だからか、彼は社交界にも顔が広くて玲生くんのことを少し調べているみたい。


「神崎玲生のことで気になることがあってさ」


「え、気になること?」


「音葉の言うように、かなりのイケメンらしいね。イギリス系のクオーターだって。社交界でも年頃の女の子達から随分と注目されてるみたいだ」


「へぇ、そうなんだ」


そっか、あの容姿だからさぞモテるんだろうな。


「勉強の方もかなり優秀らしい。なんでもうちの高校を受験してたらしくて満点合格だったらしいんだ」


「ええっ、満点、それは凄いね」


明日香ちゃんが食い気味に会話に入ってきた。


確かに満点だなんて、凄い。


うちの高校の入学試験の問題はかなり難易度が高いと評判なんだ。


幼稚園からエスカレーター式の私達は進学もわりと楽だけど、高校から入学してくる人はかなり大変みたい。


「うちを合格していたにもかかわらず、どうして星之坂工業なんかに行かなきゃいけなかったんだろうな。そこが不思議でならないんだよ」


「うん、そうだよね」

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