今日から不良王子と同居します。
「玲生くんと駅前で待ち合わせしてて」


「うそっ。玲生くんが来るの？見たい見たい」


明日香ちゃんはパッーと顔を輝かせる。


私が毎日のように彼の話題をしているものだから一度会ってみたいらしい。


「くー、でも駅前か。今から部活だから見に行けないなあ」


なんだかすごく残念そう。


その時、同じクラスの女子達が教室の窓から外を見てキャッキャッと騒ぎ始めた。


「誰かを待ってるのかな」


「ハーフのモデルの男の子じゃないかって」


「青い瞳でかっこいいんだって」


ガタン。


そこまで聞こえてきたから慌てて立ち上がった。


明日香ちゃんと顔を見合わせてふたりで窓の外を見たら、正門付近に人だかりができている。


この時、どうやらＳＮＳで学園中に一斉に情報が広がっていたみたいで次から次へギャラリーが増えていったらしい。


「玲生くんだ」


「学校まで迎えに来てくれたんだ。この様子じゃあ、凄いイケメンなんだろうね。紹介してよ、音葉」


明日香ちゃんは嬉しそうに期待を膨らませているみたい。

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