今日から不良王子と同居します。
玲生くんがずっとここにいられるように。
明日香ちゃんへ相談
「明日香ちゃん、どうしよう」
「音葉、落ち着いてったら」
あの後、直政くんとばあやは客間に入って玲生くんの今後の話をしているようだった。
私はいてもたってもいられなくて親友の明日香ちゃんに電話をかけた。
実はもう気持ちがいっぱいいっぱいで。
今日の放課後の帰り道にいろんなことがありすぎて、1人では抱えきれなくなっていた。
直政くんに、好きだとはっきりと告白されたこと。
高校を卒業したらすぐにでも結婚をしようと言われたこと。
直政くんが玲生くんを私の家から追い出そうと画策していること。
それらを、一気に説明したらほんの少しだけど、胸のつかえがとれたような気出した。
まだ何ひとつ解決していないけど明日香ちゃんに聞いてもらえるだけでありがたかった。
そしていつものように、歯に衣着せぬアドバイスをしてほしかった。
「うそ、直政の奴、告白だけならまだしも卒業したら即結婚だなんて言ったの?」
「うん、そうなの。驚いた。だって直政くんがそんな風に思ってくれてたなんて」