今日から不良王子と同居します。
彼のベッドで眠るお嬢様
その日、深夜0時を超えても玲生くんは帰ってこなくてさすがに心配になってきた。
普段ならこんなに遅くなることはめったにないし、私のスマホの方に連絡をくれるはずなのに。
今日はなぜだか、邸の電話の方へ遅くなるから夕ご飯はいらないと連絡があったらしい。
まあ、何にも連絡がないよりもずっとましだけど。
昼間のことがあったから、余計に気になっていた。
『音葉さんはおれにとって特別な人だから』
『冗談じゃないって言ったら?』
彼の言葉とあの時の真剣な表情が頭から離れない。
どうしよう、どんな顔をして迎えたらいいかな。
普通におかえりって言えるだろうか。
それにしても、今夜はちゃんと帰ってきてくれる?
もしかしたらこのまま帰ってこないつもりだったらどうしよう。
いてもたってもいられなくて、パジャマにカーデガンを羽織って1階の彼の部屋へと移動した。
こうして、夜中に彼の部屋に忍んでいくのはもう何度目かな。
もうすっかり慣れたもの。