今日から不良王子と同居します。
「え?」


「だから、俺はもう……」


「あ……」


どうして、そんな寂しそうに私を見るの?


君の青い瞳から目が離せないよ。


これじゃあまるで。


まるで、玲生くんが私のことを……。


でも今は彼とお兄さんのことをなんとかするのが先決のはず。


「玲生くんは、お兄さんとのことをこれからどうするつもり?このままじゃいいわけないよね」


「音葉さん。俺……迷ってる。
この先どうしたらいいのか」


「迷ってるなら、まずはお兄さんと仲直りしてあげて。だってこのままだと憎み合っているわけじゃないのにどんどん気持ちがすれ違っちゃうよ。
そしたら玲生君だっていずれきっと後悔する」


「でも今更どうしたらいいかわからない」


「わからなくてもいいよ、大事なことはこれだけ。
玲生くんはお兄さんのことが好き?」


彼はキョトンと目を丸くして、それから恥ずかしそうにうなずく。


「……うん。それはまあ、兄のこと大好きだよ」


「だったらそれだけ言ってあげて」

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