今日から不良王子と同居します。
あれで、彼と永遠にお別れだなんて到底受け入れられなかった。
きっとまた、音葉さんって明るく名前を呼んでくれるはず。
きっとまた、一緒に冗談言って笑いあったりできるはず。
だから、それまで少しの間だけ辛抱しょう。
きっときっと、また会えるはず……。
だけど、1週間、2週間が過ぎても彼からは連絡もなくうちの邸に荷物を取りに来る気配もなくて、だんだんと心が折れそうになっていた。
そうかと言って、彼の携帯電話に連絡する勇気もない。
もう望みが薄くなってきていたからだろうか、学校にいるときも涙が出そうになることがあって。
直政くんや明日香ちゃんには相談できないことだから、このことで誰にも頼れない。
誰にも言えず自分の中にだけ抱えこんでいるのがこんなに苦しいなんて思わなかった。
悲しみが、心の中にどんどん積もってきて、押しつぶされそうなくらい苦しくて。
でも、我慢しなきゃって自分に言い聞かせてた。