今日から不良王子と同居します。
これがどういう意味かっておもったら、さらに辛くて。
 

私はこんなにも玲生くんに会いたかったのに。


玲生くんはそうじゃなかったの?


私とは本当にもう2度と会わないつもりでいるんだ。


ひどいよ、玲生くん。ひどいよ……。


こんなにキミのことで頭がいっぱいで、こんなに好きなのに。


ひどいよ……玲生くん。


ちがう、身勝手なのは私の方。


彼を好きだという本当の気持ちを隠してるくせに、それでも彼に会いたいだなんて。


彼を傷つけることしかできないくせに私は、最低だよね。


だから、天罰があたったのかな。


自分にうそをついていたから。


「これでよかったのかな」


ポツリと呟いたらばあやが、心配そうに声をかけてきた。


「お嬢様、大丈夫ですか?」


ばあやにごめんなさいってあやまりたかったけど、できない。


「ばあや、私ね玲生くんが好きなの、会いたいよ。どうしたらいいの?」


「……」

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