今日から不良王子と同居します。

フフって笑って、手を伸ばし彼と腕を組んだ。


目を合わせて、微笑み合うと顔を近づける彼。


「あとで……」


「えっどうして？」


「口紅がついちゃうといけないから。お父様に会って挨拶をすませてからね」


「じゃあうまくできたら、ご褒美くれる？」


「うん、いいよ」


にっこり笑う私を見て、彼が眩しそうに瞳を細める。


いったい、何の話をしているのかというと、今日これから私の家でお父様と玲生くんに、対面してもらうことになってるんだ。


彼が直接父に会って付き合うことの報告がしたいと言ってくれたの。


仕事が忙しくてめったに家に帰ってこれない父が、3日前から会社のお休みがとれてしばらくは家にいられる。


父には大体のことはもう報告しているんだけど、玲生くんは自分の方からもきちんと説明したいらしい。