今日から不良王子と同居します。
付き合い始めてから、ときめきの連続過ぎてこのままだと心臓がもたないよ。


「うん、今日だって……」


つづきを何か言いたそうにして口ごもり、顔を赤らめる彼。


ううっ、そんな恥ずかしそうな顔をされると抱きしめたくなるんですけど。


彼の腕にくっつくように歩いていたんだけど、いつのまにか自宅の門までたどり着いていた。


いけない、こんなにベタベタして家に入って行ったらいくらなんでも、はしたないかも。


そう思って急いで、彼から離れた。


「あ、玲生くん、お父様には会ったことがあるんだよね?」


「いや、それが小さい頃にちょっと話したことがあるだけで最近はお会いしていなくて」


「そっか、じゃあびっくりしないでね。お父様、見た目はちょっと怖いって言うか、身体が大きいから威圧感があって。でも優しいから大丈夫よ」


「そ、そうか。やば、俺ちょっと緊張してきた」

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