今日から不良王子と同居します。
すっかり和やかな雰囲気でおしゃべりしていたのだけど、気が付いたら私たちの周りには遠巻きに何十人もの人だかりが出来ていて。


そして突然、鳴り響いた怒声。


「おいっ。1年坊主、朝から女連れでいいご身分だな」


「玲生、調子に乗ってんじゃねーぞ」


声がした方に目を向ければ、身長190センチ近くあって目つきの悪い屈強そうな体格の2人の男子生徒がこちらを威嚇するように睨んでいて。


その鋭く獰猛な眼差しに、ギクリとする。


その2人は本当に高校生なんだろうかと疑うくらい貫禄のある外見。


眼光は鋭くて只者ではない雰囲気。片方は木刀を持っている。


それに従うように10人ほどの生徒が後ろに直立不動で立っていて。
まるで統率の取れた軍隊みたいに。


どうやらその2人がリーダーのようで、後ろに控えているのは部下といったところだろうか。


リーダーらしき大男が私を下から上まで舐めるような目つきで見てきたので、また背筋がゾクッとする。


「なんだよ、まだ生きてたのかよ」


私の隣にいた玲生くんはチッと舌打ちをして忌々しそうな顔をする。


そして私を彼らから見えないように背中へ隠してくれた。
　
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