今日から不良王子と同居します。
「くっそー。だめだやっぱり腹立つなー」


「もういい加減あきらめて」


彼の悔しがる顔が可愛くてクスクスと笑ってしまった。


「それでどんな色?」


ん?玲生くんたらまだ水着の話にこだわってるのかな?


私の水着の色や形なんてどうだっていいと思うんだけど。


「やっぱり教えてくれなくてもいいや。聞いたら余計に今着ていないことが悔しくて頭が痛くなりそうだ」


なんだかよくわからないけど、まだブツブツ文句を言ってる。


だけど、目を細めて私の足元から首のあたりまでを眺めはじめた。


「何してるの?」


「仕方がないから想像してるんだ。可愛い水着を着た音葉さんを」


「バカみたい」


呆れた、何を言ってるんだか。


「バカって言うなよなー。これが男のサガなんだよ」


開き直ったように、真顔で反論する彼。


「だけど、ここって誰も使ってないみたいでもったいないね」


「うん、でもたまに明日香ちゃんや直政くんが遊びに来た時に使ってるかな」


「なおまさくんって誰?オトコ?」

< 91 / 373 >

この作品をシェア

pagetop