俺の宝物は、お前の笑顔。
袖川さんが手にしたのは、ゴールド系のアイシャドウだった。
「ゴールドのアイシャドウ?」
「うん! 黒髪に白い肌って、久保田さんは結構日本人っぽい見た目してるから。ゴールドのアイシャドウって、結構日本人に合うのよ」
なんか、意外だなぁ。
だって、ゴールドってどうしても外国の色のイメージが強いんだもん。
「そんでね、星野さんはブラウンのマスカラがいいね!」
確かに、マスカラではブラックとブラウンの2種類があるけれど、なんでブラウンがいいんだろう?
「ブラウン?」
「星野さんはねー、久保田さんとは違って外国人みたいに目鼻立ちはっきりしてるし、茶髪だからブラウンのマスカラを塗ったら、ぐっと華やかになると思うよ」
「そっかぁ」
袖川さんがブラウンのマスカラを渡してくれて、それを受け取るとなんだか緊張してきちゃった。