俺の宝物は、お前の笑顔。

もうすぐ、高校1年生最後のテストの日が来る。


今日は、1月25日か。もうすぐ2月。2月だって、あっという間に終わるんだから卒業式や終業式も全然遠くない。



「ねぇ、バレンタインチョコ、ゆりあは作らないの?」



教室のカレンダーを見ていると、唐突に愛菜がそう聞いてきた。



「バレンタイン?」



愛菜の口から、バレンタインの言葉が出てくるなんて思わなかった。


確かに、あたし達は仲良くなってからチョコを交換していたけれど、誘っていたのはいつもあたしからだったものだから。



「テスト終わったら、あっという間にバレンタイン来るよ?」



2月8日がテスト初日で、9日、10日、そして11日と続く。
今からしても、バレンタインは後1ヶ月もない。



「よかったら、ゆりあ。今年は、友チョコ交換しない?」



「うん!」



愛菜とは小学生の頃も、バレンタインチョコを交換し合っていたけれど、去年は2人とも受験のことで頭がいっぱいいっぱいだったから何もできなかったんだよね。




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