俺の宝物は、お前の笑顔。
テストが終わり、なんとか苦手教科も赤点にはギリギリならない点数を取ることができた。
「ふぅ、これで追試もないし一件落着!」
「お前、1年の時点でそんな状態だと2年から大丈夫かよ……」
隣の席で、高畑くんは呆れ顔だ。
「今までと同じ勉強法を頑張って続けたり、時間増やしていけば、乗り越えられるよ!」
確かに愛菜が教えてくれたのもあったんだけど、あたしはそうでもしないと留年への道は一直線。
誰の手も借りずに勉強しなきゃいけないなんて、誰も言ってないんだから。