俺の宝物は、お前の笑顔。
宗馬side
“足の速い美少女”。
それが、俺の幼なじみ、星野 ゆりあのことだった。
柔らかそうな茶色い髪の毛に、白い肌という日本人離れした容姿。
その可愛らしい見た目からして、男並みに運動神経はよく、誰もが納得するあだ名だった。
特に足の速さは、誰にも負けずリレーや持久走の選手にも選ばれたし、どんな男もゆりあのギャップには心を奪われていた。
『やっぱあの足の速い美少女は、すげえよなぁ』
『俺、惚れたかも』
明るい女子、優しい女子、甘え上手な女子……。
いくら魅力のある女子でも、ゆりあのギャップには敵わなかった。
ただ、もう1人ゆりあに負けないくらい人気のある女子はいた。