俺の宝物は、お前の笑顔。
『今回のテストでも女子の1位は、久保田だな。今回は難しい問題も出したが、久保田は見事正解していたぞ』
『わぁ、愛菜すごい!』
そう、今の俺の彼女でゆりあの親友、久保田 愛菜。
『愛菜ちゃーん、ここどうやって解くのか教えてー』
『いいよー』
愛菜は天使のように優しく、そして頭脳明晰。
勉強がよくできることで教師からは褒められ、友達からは頼られ、男からは好かれていた。
『おい、お前ー。ちゃんとテスト勉強しとかないと、久保田さんに追い抜かれんぞ』
『もうとっくに追い抜かれてるだろ。女子には追い抜かれたくねえけどさ、久保田さんには勝てねえって!』
負けず嫌いな男子は、どんなに勉強が嫌いでも、せめて女子である愛菜に負けないよう必死こくくらい、彼女も人気があった。