俺の宝物は、お前の笑顔。
「健二ー!」
空中ブランコから降りて、しばらく2人で
聞き慣れた声のする方を見ると、ピンクのワンピースを着たゆりあの姿だった。
……あの2人も、結局はお互いにツンツンしていたものの両思いだったんだな。
ゆりあは、健二のことを呼び捨てにしているのか。
はやく、俺のことを呼び捨てしてくんねぇかな。
「宗馬くん、どうしたの?」
いや、いいか。
愛菜は、くん付けのほうが似合うかもしんねー。
呼び捨てだろうとくん付けだろうと関係ない。
大事なのは、彼女のことをどれくらい愛しているか、だよな。
健二。
わりーけどその気持ちだけは負けない。