俺の宝物は、お前の笑顔。

翌日。
あたしと愛菜は、早速浴衣を見に呉服屋さんへと行くことにした。


夏祭りに備えているのか、結構もういろんな人がお店に来ては、浴衣を見ている。



「うーん、迷うなぁ……」



色とりどりの浴衣があって、ついつい目移りしちゃう。
ピンクのナデシコもかわいいし、金魚の浴衣もいいなぁ。



「店員さんに聞いてみようよ!」



愛菜が、あたしの背中をポンと叩きながら提案してくれた。



「そうだね!」



あたしと愛菜は、スタスタと店員さんのところへ駆け寄った。



「すみませーん!」



「はい、どうなさいました?」



お姉さんは丸い瞳を、ニコッと細くしながら聞いてくれた。



「夏祭りに着ていきたいんですけど、いいのありますかね?」



あたしがそう指をもじもじさせながら聞くと、店員さんはクスッと笑った後に答えてくれた。



「もうすぐ夏祭りということもあり、今とてもたくさん浴衣はありまして、やっぱりまずはお客さんの好きな色から選んだほうが楽しいと思いますよ。何色が好きですか?」



「えっと、黄色です!」




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